コラム

【セミナーでの質問】任意後見契約の金額について

2025年04月24日

相続・高齢者支援専門行政書士の上岡です。

本日セミナーの質疑応答において、こんな質問がありました。「私が先々事理弁識能力を欠いたときに備えて【任意後見契約】をお願いしようと思って、ある士業の事務所をおたずねしたら、実際に後見制度が始まるまで、ボケていない状態でも月額〇円かかると言われて、躊躇してやめたんですが、この金額って妥当なんでしょうか?」と。

その金額を高いと見るか安いと見るかはお金を支払う人が決めることです。また、具体的な報酬額についてはその先生が掲出する報酬額表によりますので、当職から妥当かどうかを判断することはできかねます。

その質問者さまは、『だったらギリギリまで待って、そろそろ無理だなと思ったところで契約するのでもいいでしょうか』と訊かれましたが、これはおススメしにくいです。あくまでも任意後見契約は、委任する側(お年寄り)の意思能力が明確でないと契約を交わすことはできないのです。明日脳血管疾患で入院するかもしれませんからね。

当事務所にて任意後見契約を結ぶ際には、①どのくらいの頻度でコンタクトを取るべきか②当事務所からの距離③先々相続人になりうる方との連携がどのくらいできるか、を総合的に判断して、報酬を決めさせていただいておりますので、一概にお伝えすることはできかねます。ただ、任意後見契約は、非常に有益な契約であることは承知しております。

今日のセミナーでお伝えしたのは【事前の一手は、事後の百手に勝る】。ご自身の老後のこととして、ぜひ活用いただきたいとはお伝えをさせていただきました。

 

(投稿者・行政書士 上岡 融)