コラム

【遺言公正証書】原案作成および遺言に立ち会いました②

2023年11月08日

気合を入れて、続きです(笑)

親に『遺言書を書いてほしい』『遺言書を書くように勧めて欲しい』場合、先に申し上げますがあまりうまくはいきません。必要性を熱弁しても7~8割は『検討します』『考えておきます』といったかたちで前には進まないものです。

ポイントはふたつあります。①いつ伝えるか。②書いてほしい側はなにを譲歩するのか

①タイミングは重要です。日常なにもないとき子ども(の代理人)からヤブから棒に「遺言をかいてくれ」と言われても『?』となります。なにか大きなご事情の変化(たとえば身内の御不幸等)に合わせて検討してもらうのが望ましいと考えます。私事、亡父が自筆証書遺言を作成していましたが、私が父に遺言書を作るよう言ってみたのは父の手術の前、実際に父が遺言書を作成していたのは手術のあとでした。

②書いてほしい側は何を譲歩するのか。実はこれが最も重要なキーワードだったりします。遺言書を書いてほしい子どもは、相続分が確実に欲しかったり、相続分以上の権利が欲しいから遺言を作ってほしいケースが多いです。しかし、経験則これはうまくいきません。親は子どもが複数いれば『平等に。なかよくやってくれ』と願うものです(例外もありますが)。遺言書を書いてもらいたいならば、最低限何が必要で、それ以上に何を譲歩するか。このあたりは検討するとよいでしょう。

遺言書原案作成のご相談には応じています。