コラム

【相続】謄本と抄本の違い

2024年06月09日

相続に戸籍が必要になることは前回までのコラムでお伝えをしてきました。
時々、戸籍謄本と戸籍抄本の違いについて聞かれるので、今回はこれを書いてみます。

まず、謄本の意味は「原本の記載の内容『全部』を写し」たものです。いわばコピーですね。
なぜコピーと言わないかは、コピー機の技術が発達する前には人が原本を書き写していたからではないかと推察します。
謄本がコピーだとするなら、戸籍原本はどこにあるかといえば、これは本籍地にて管理しています。

抄本は「原本の記載の内容『一部』を写し」たものです。
たとえば家族3人のうち、1人だけが記載されていたりします。

実務においては、被相続人(亡くなった者)の相続人の範囲を知るためには全部の写しを確認し、
相続人については抄本にて確認するケースが多いです。ただし、相続人自身の生死が確認とれない場合には謄本を拝見したりします。

以前、謄本が写しのことなのだからと「戸籍の写しを送付してください」とある先生がお客さまに依頼したら、本当に
取得された戸籍のコピーを送ってこられた事例があったと聞きます。日本語の難しいところですね。

相続人自身の行方がわからない案件は何度かおうけしたことがあります。その調べ方については次回のコラムでやりましょう。